大人からのバレエ推進委員会監修

第7回 Emilie0510さん

第7回
バレエが仕事になってからバレエに対する意識が変わった

バレエを続けて20年間と少し. 大きなケガがあった訳でも,漫画やドラマのような浮き沈みがあった訳でもないけれど,1日1日のレッスンの積み重ねで,段々と周りから「バレエの人」と認識されてきたように思う. 現在,私はバレエ団に所属せずに,色々な教室の発表会にゲストで呼んで頂いて踊っている. 踊ることでお金を頂けるようになってから,言い換えると,バレエが仕事になってから自分の中でのバレエに対する意識が変わった. 高校生くらいまでは,踊ることが自分の中で自己完結されており,自分が楽しく踊れればそれで良かった. しかし,段々とプロのダンサーの方々と接する機会が増えるにつれて,また,その方々の舞台に対する意識を目の当たりにするにつれて,「自分が楽しければ,それで良いのだろうか」と,自問するようになった。  

 

自分に与えられた役がどのように「その役割 を果たせば良いのか考える

ヴァリエーションなどであれば,自分のみが踊るので,「対自分」であっても良いかもしれないが,全幕などで「他の人と踊る」場合には「対自分」だけでは,とても浅い踊りになるのではないかと,思うようになった. そして,自分に与えられた役が,作品の中でどのように「その役割 を果たせば良いのか,と考え始めた時から踊ることが飛躍的に楽しくなった. ただ,振付をなぞるだけではなく,ましてや,自分だけが楽しく踊れれば良いという訳でもない. 自分の中で周りとの調和を考えてメリハリ(思い切りやった方が良い部分と抑えた方が良い部分)をつけて,最終的にはそれを周りと確認しながら進めていく. この作業は苦しいけれど,それと同時に途方もなく楽しいものである. そうしていく中で,作品の役柄(あるいは役割)と自分の踊りとの整合性が取れる瞬間が訪れ,その時に,「これなら行ける!」と確信できる. たとえ,ヴァリエーションにしても一人で踊る訳ではない.そう言い聞かせて,いつもリハーサルに,そして舞台に臨むようにしている。