大人からのバレエ推進委員会監修

第5回 特別編 西島千博さん

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NEO Studio Performance I 2010年6月13日(日)

アーティストとして進化し続けることは忘れたくない

舞踊家の家系に生まれ、幼少の頃から自然とバレエをやる環境に育った西島千博さん。海外留学を経て国際コンクール受賞、スターダンサーズバレエ団プリンシパルとして数々の舞台で主役を務めるなど、ダンサーとしての華々しい経歴は多くの人が知るところです。一方で、近年は他ジャンルのアーティストとのコラボレーションや俳優としての活動など、その活躍の場を多方面に広げています。 「一つのことをやり続けるということは、少しずつでも進化し続けなくてはいけないと思うんです。向上心を忘れてしまっては感謝にはつながらないと思うので、いつ何時でも努力、感謝の気持ち、そして自分がアーティストとして進化し続けることは忘れたくないですね」

 進化し続けることが、今まで支えてくれた人への恩返し。だから、どういう形で進化できるかということをいつも模索しているのだという西島さん。それが独自の表現の探求に彼を突き動かしているのです。どんな世界も、トップレベルの人というのは、つねに感謝の心がベースにあるもののようです。そうでなければ、穏やかな笑顔で厳しい世界を生き抜くことなどできないのかもしれません。

「いつもバレエが助けてくれているんです。音楽を聞きながら体を動かして、自由に“踊ること”、それは言葉ではない。だから踊っていると不思議と全て忘れて浄化されるんですよ」  とにかく踊ることだけは、自分が捨てない限り、なくならない。いつも近くにあって、つらいときも必ず支えになってくれていたといいます。それはとても幸せなことです。 「大きな壁にぶち当たってどうしようもなくなったときは、ニュートラルな自分に戻ってやり直せばいいんですよ。僕にとってはたまたまそれがバレエでしたけど、誰もが一つ “これだけは”というものを持っているといいかもしれないですね。いいときも悪いときも、バレエがあった西島さんにとって、“踊ること”は食べたり寝たりするのと同じくらい自然なことなのです。 「踊ることは、自分らしさを保つための大切な手段です。言葉ではうまく言えなくても、踊ることでなら、純粋に今の気持ちを表現できるんですよ」

 生まれもっての表現者、ダンサー西島千博がダンサーである所以ともいえるかもしれません。曰く、踊ることは言葉がないだけに逆にメッセージ性が強い。道具も、ときには音すらもいらない。人間が生身をさらけだして宇宙規模のメッセージを伝える。だからすごいのだ、と。そのぶん、そのときの自分の状態がストレートに表れます。 「だからつねに感性のアンテナを張り巡らせて、言葉ではない交信をしていたいなと思うんです。人には波動みたいなものがあって、波動が一緒の人って出会った瞬間に同じ波に乗れる。そうするとパワーがもっと大きくなって、よりよい方向へつながっていくんです。 波動が一緒の人は自分にとって必要な人だから、それを見極めて仲間にしていくんです」  そうやって自分を高めてくれる人に出会って、コラボレーションして、進化を続けてきたのです。

多くの人に支えられて今の自分がいる

第1回 2008年には女優・真矢みきさんと結婚。真矢さんも同じ波動の持ち主だったのでしょう。 「僕は一人でいた時間も長いし、親しい仲間もたくさんいますけれど、人生のパートナーをただ一人決めたというのは、自分の中で“締まった”ような感覚です。バレエと同じでプライベートも軸をぐっと鍛えて、芯ができたような感じですね」

 お互いに思い合える、支え合える間柄を大切にしたいと話す西島さん。そういう存在があることで、より大きなことに挑戦する原動力にもなりそうです。 「家族をはじめ、多くの人に支えられて今の自分がいるわけです。そしてまた新しい出会いがあって、いろいろなチャンスをいただいて、そして今日がある。ですから今というのはそれがすべてつまっている。それを一つ残らず消化して、自分流の表現につないでいけるような、そんな作品作りをしていきたいなと思います」

 2010年4月には六本木NATURE BODY HOUSEを拠点に新しい第一歩を踏み出し、日々、新しい発見をくり返しています。そのことにまた感謝して、“表現者・西島千博”はこれからも進化を続けます。